日間賀島(下)
1日目のエントリで書き忘れたこと。その日の日間賀島でなかなか印象的だったのは、星空の美しさだった。20時頃、私とえも、Fの3人で、民宿から歩いて10分くらいのところにあるコンビニにお茶を買いに行ったのだけれど、強風に吹かれながら歩いていた夜道でふと空を見上げると、本当にいろいろな星が見えた。オリオン座と北斗七星しかわからないけれど…というか、日頃の生活範囲内ではそれくらいしか見えないもんね。なんだかその空は新鮮に思えた。
さて2日目の朝。耳栓をしていたので物音は聞こえなかったが、枕元を誰かが通り過ぎていった気配で眼が覚めた。周囲はもう明るかったので朝だとわかり、耳栓をはずすと、ちょうどえもと湯Yも眼を覚ませたところ。えもが口をひらく。
「湯Yせんせ、一言いいですか」
「あ?」
「イビキうるさすぎ」
「そんなことないはず。っていうか、俺だけちゃうはず。俺が夜中眼が覚めたとき、別のところからも音してたもん」
はて、その音はどちらから鳴っていたんだか。あえて詳しくは訊かなかった。
朝食は、昨晩に続き、品数の多い豪勢なもの。昨昼にしらす干し工場をさがして歩いていたときに、海辺に干されている鯵の開きをみて「明日の朝食に出てきそう…」とえもが言ったのと、同じくえもが昨晩の夕食時に伊勢海老のお造りを見て「殻で遊んじゃだめだよ、明日の朝、味噌汁の出汁になっているかもしれないから」と言ったのが両者的中。隣の座布団の彼に「予想的中じゃん」とボソリと呟いたら、やつもニヤリとしていた。
(※ MEMO-3 二日目朝食:湯豆腐、生卵、白ご飯、鯵のひらき、伊勢海老の味噌汁、佃煮各種、他多数。寝ぼけていたし、ボケた写真しかない[http://www.nagominoyado.net/blog/archives/2007/04/post_131.html]ので記憶曖昧)
お腹いっぱいになって部屋に帰ると、さっそく荷物をまとめて帰宅の準備。ところが、各自の払うべきお金の計算を、幹事のFがなかなか終わらせてくれない。いつまでも紙に数字を書き付けて、ああでもないこうでもないと言っている。仕方ないので、私が持ってきていたパソコンを貸して、エクセルで計算をしてもらうことに。エクセルがないとなんの計算もできんのかいな。これだから会社員は…。
Fの計算終了待ちの間、壁にもたれてぼんやりしていたら、湯Yが窓の外に身を乗り出して妙なことをしていることに気がついた。なにやら下の方を覗き込みながら、腕を左に右に大きく振り回しているのだ。
「なにしてんの」
「いや、あの犬がな、こうやって腕をパッて動かしたら、餌を投げてもらったと思って反応して、走りだすねん。あ、ほら、あはは、面白い。」
「…」
昨日ハタノと源氏の君が遊んでいた宿の飼い犬だ。その窓のすぐ下に犬小屋があり、そこに長い紐でつながれているのだ。
それから彼は3~4度左右に腕をスイングさせた後、
「んー、もう騙されへんようになった」
ガラガラと窓を閉めて、Fの計算のお手伝いをすべくテーブルの方へと歩いていった。Fはエクセルを使ってもまだ苦戦している。意外と細かい性格なのか。
私は立ち上がって向いの部屋まで歩いていき、自分のカバンからデジカメを取り出した。そして再びFや湯Yがいる部屋に戻り、先ほど湯Yが遊んでいた窓をそっと開けた。
ひょいと頭を出してみると、窓が開く音に反応して、犬小屋で寝そべっていた犬が飛ぶようにして立ち上がるのが見えた。舌を出して、窓の真下までテテテ、と歩いてくる。視線はまっすぐ私の方。なんだかイタイケな子だわねぇ。ごめんね、餌じゃないんだよ、と心の中で謝りながら、何枚かシャッターを切った。
やがて計算がひとまずおちついたようなので、みんな宿を発つことにした。民宿の方が、船便の時間に合わせて荷物を港までもってきてくださるということなので、デジカメだけを手に、散策がてら寄り道をしながら徒歩で港まで行く。
海岸線をあるいてみると、昨日の強風に荒れた海からは一転して、穏やかな風景が眼の前にひろがっていた。こんな岩肌をした海岸だったんだね、と言いながら海を眺めつつ歩く。まあ、こういう状況で一番はしゃぐのは、えもであることは想像に難くない。海岸へ降りる階段をみつけ、急に走り出した後姿をハタノと眺めながら「ああ、やっぱりスイッチ入りましたぜ」と笑う。
我々も階段まで近づいたところ、彼はさっそく潮溜まりに手を突っ込んでなにかゴソゴソしているようだ。やがて、何か白っぽいものをわれわれの方に掲げながら一言二言声を上げた。
「なに?」
「ミズクラゲ!」
とりあえず、誇らしげな彼をフレームに入れて、海をバックに写真を一枚。
その後も、彼がまた別のクラゲを見つけ、「このままではこれは海に戻れない」と声を上げてそれをむんずと掴み取り、「救出!」とばかりに大海原に投げ込む様子を眺めたりしていると、いつもの我らのとおり、興味のない方々はさっさと先に行ってしまって殆ど見えなくなっていた。ただ、今日は船の時間がある。やがて、えもの携帯に誰かが「早く来い」と電話をかけてきた。ほんとに、どうもすみませんね。マイペースなやつらばかりで。
私とえもが早足で港まで行くと、もうすでに全員が待合所に集まっていた。しばらくして民宿の車が我々の荷物を載せてきたので、いやがる民宿のお姉さんも引き込んで、船着場を背にみんなで記念撮影をパチリ。お世話になりました。とってもいい宿だったと、いろんなところで言っときますね。
昨日来た道を、そっくりそのまま逆にたどって名古屋着。お昼ごはんとして、またまた昨日と同じく名鉄百貨店レストランフロアに連れ立って行き、名古屋名物ひつまぶしに舌鼓を打った後、解散とあいなった。
(※ MEMO-4 二日目昼食:名鉄百貨店「まるや本店」で“ひつまぶし”)
いやぁ、本当によく食べた2日間だったなぁ。全員、確実に体重増えてるよね。明日から、ちょっと食事をひかえてバランスを取らなければ…。
(※蛇足 MEMO-5 二日目夕食:えも、てんきゅー、アサイ先生、Mさん(えも、アサイ両氏の高校の後輩だそうな)と、大阪鶴橋「鶴一」で焼肉 [支払6500円也])




