03 November
2009
寄る年波?
どうも腱鞘炎ってやつになったっぽい。じっとしてても、手首が痛いんだ。なんだか、すごく重みのある痛みでね。激痛ってわけじゃないんだが。
最近は、会社でずっとキーボードをたたき続け、退社後は退社後でシャープペンやボールペンを握って何時間も文字を書く毎日。休みの日もそんなかんじだし、その合間にはピアノで遊んだりしてるんだから、なるべくしてなったってことかもしれないな。
でも、だからといってものを書くのをやめるわけにはいかないんで、先月上旬は、文房具屋をみつけてはペン売り場を眺め、「少しでも書くのが楽なペンはないかいな」と漁ったりしていたんだな。その結果、ずいぶん買ったさ。数週間で、5本も6本もシャープペンやボールペンを買ったのなんて初めてだ。なかには、「人間工学」云々と言って不思議な形をしたペンもあったけどね、いかにも「やってくれそうな」顔してるわけだけど、騙されたね。ひどいもんだ。ああいうのは、結局、「持ち方を強要する」んだ。長時間大量高速に文章を書いていると、むしろ手を同じ形に保つほうが辛いんだよ。
で、結局いまはどんなペンに落ち着いているかというとね、Faber-CastellのGrip2011ってやつなんだよ。ドイツ製でね、高いんだ、困ったことに。高いペンっていったら、普通、万年筆っぽい外観のイカツいやつを想像するけどね、そういうわけじゃないんだ。そのくせに、2,100円もするんだよな。
だから、店頭でまず値札なんて見ずに触って、「あ、なんだこれ、すごく握りやすいぞ!」って一目惚れしたものの、そのときは価格をみて、慌てて棚に戻してしまったわけだ。Faber-Castellだと、ボールペンの換芯もそこらの文具屋では扱ってないしなあ、とも思ったし。
でも、結局そのあと、前に書いたように、数週間にわたり「あれでもない、これでもない」とペン遍歴を重ねることになってしまったわけでさ。あー、なかなかいいのないな、と哀しみに暮れるなか、ふと心に再浮上したのが、このペンだったわけだ。
で、思い切ってその2,100円のポールペンを買ってみたんだけど、少なくとも、これまで買ったペンの中では一番いい。軸は太すぎず細すぎず、触感も硬すぎず柔らかすぎず、ペン先のすべりも適度な粘りがあって私の好みだ。丸みを帯びた三角形の断面は、無理なくもてる上、長時間握っていても指が痛くなりにくい。これ使っているとね、文章書くのもちょっと速くなったんだ。
こりゃいいや、と思って、結局、同じ値段のシャープペンシルも買っちゃった。こっちもいいぞ。筆圧の高い私には、ペン先にスプリングでダンパーがついているのがいいみたい。このスプリングの硬さが絶妙でね、余分な力だけを自然に逃してくれるんだ。ただ、芯の太さが 0.7mm と、日本ではあまり一般的でないものなのが好みの別れるところかもしれないな。書いていて安定感があるのはいいんだけど、ページの隅っこにクチャクチャっとメモを書くとき、画数の多い字がつぶれちゃう。もう慣れちゃったけどね。
ま、結局、その「書きやすいペン」を使うようになっても、手首の痛みは現在も続行中なわけだけど。たぶん快方に向かうことはないんだろうな、と諦めている。高校生や大学生の頃は、もっともっと大量の文章をペンで書くこともあったと思うんだけど、弱っちまったもんだね。そもそも、ペンを使って物を書く速度が信じられないくらい遅くなっていることに最近気づいたよ。これはショックだったな。やれやれ。
01 November
2009
Answer

> さて、夕ご飯どこでなに食べよう…。
結論: 東洋亭でカツレツ。
おいぴー。
ポルタの地下街にある支店で食べたんだけど、そうか、どうせ北山に行くんだからそっちの本店で食べてもよかったな…。
さんぶんのいち

久しぶりに京都に来ている。
本当に、久し振りな気がする。去年の11月ぶりかな?
ところが、実は今月は3回も上洛の予定があるんだな。しかも全部違う用件で。
今日は、京都コンサートホールで音楽会。昨年指揮者の急病でキャンセルになった公演のリベンジなので、楽しみ!
さて、夕ご飯どこでなに食べよう…。
29 October
2009
ちょっとお知らせ
なんだか最近コメントスパムがひどいので(昨晩だけで100件近くあったような…)、しばらくこのブログのコメント欄を使えないようにします。一時的退避なので、そのうち戻します。…しかし、スパムを見てものを買うひとなんて本当に居るのかなぁ。
23 October
2009
文レク続報
2009年 文レク企画
- 11月21日 12:45~ 「なんばグランド花月」
に興味を示してくださった方が2人ほどいらっしゃる状態です。決行するかどうかはまだ確定していませんが、他に「乗るぞ」って方がおられたら、私までメールか、コメント欄でご宣言をよろしく…。
⇒ (追記 10/24) チケット押さえました。 > 各位
19 October
2009
文レクイベント 2009
今年はやんないの? と某所から問い合わせがあったので、書くだけ書いてみますね。身内限定トピック。
「友の会」開催の11月22日は、昼は私はシンフォニーホールに籠もっています。また、個人的スケジュールの都合により、前日の「総決起集会」は欠席しますが、昼にどっかいくのはありですね。
てなわけで…誰か、「なんばグランド花月」行かない? こえぴょんがでるぞ。
・11月21日 12時45分~ 「なんばグランド花月」 4500円
出演者:
[漫才・落語・漫才・落語]オール阪神・巨人/桂小枝/桂きん枝大喜利/トミーズ/ちゃらんぽらん冨好/おかけんた・ゆうた/はりけ~んず
[新喜劇・新喜劇]内場勝則 /桑原和男/池乃めだか /Mr.オクレ /中山美保 /他
http://www.yoshimoto.co.jp/schedule/main.php?gid=1&m=11
さすがに、15時45分~の公演みてたら、みんな京都にまにあわないよね。
ただし、チケット発売が今月下旬なので、チケット取れれば、ね。
他の候補としては、
・11月23日 12時45分~ 「なんばグランド花月」 4500円
出演者:
[漫才・落語]オール阪神・巨人/宮川大助・花子/桂きん枝大喜利/メッセンジャー/おかけんた・ゆうた/ストリーク
[新喜劇]内場勝則 /桑原和男/池乃めだか /Mr.オクレ /中山美保 /他
・11月21日 or 23日 11時00分~ 「大阪松竹座」 舞台「反逆児」 12600円
[出演]中村獅童 / 南野陽子 / 酒井美紀 / 金子昇 / 波乃久里子 / 平幹二朗
あのね、某女優が産休に入る前の最後の仕事なんすよ…。てなわけで見に行きたいんすけどね…。
・11月23日 15時00分~ 「ザ・シンフォニーホール」 ゲルギエフ指揮 マイリンスキー歌劇場管弦楽団 18000円
・ チャイコフスキー:祝典序曲「1812年」
・ ショスタコーヴィチ:交響曲 第1番
・ チャイコフスキー:交響曲 第5番
現代を代表する超一流オーケストラ、超一流指揮者。だから、お値段もなかなかです。前日に別の有名オケを聴くし、このオケは聴いたことあるので行く予定を入れてませんでしたけど、誰か一緒に行ってくれるんならチケットとります。
場所的には京橋花月がいいんだけど、ちょっと演目がピンとこないというか…。あ、文楽のアンコールも希望があればオッケーですよ。演目は「芦屋道満大内鑑」になります。
さあ、乗った、乗った。最小催行人数は私含め3人くらいかな。 コメント欄かメールにてよろしく。
18 October
2009
9月中旬から10月中旬にかけてのコンサート日記
このところ、3回溜まったら書いているような状態だな。
[9月18日 大阪フィルハーモニー交響楽団 第431回定期演奏会]
- スーク 組曲「おとぎ話」
- アルチュニアン トランペット協奏曲 (独奏:マティアス・ヘフス)
- ドヴォルザーク 交響曲第7番
指揮はチェコ出身のヤコブ・フルシャ。同郷の作曲家スークの作品がカラフルにきらめいていて、さすが。これまで、スークって、なんだか単調で退屈な作曲家だという印象があったので、この演奏に触れてちょっと認識を改めた。
アルチュニアンに関しては、独奏者のヘフスさんの想像を絶するトランペットの技巧にただひたすら圧倒されて終わってしまった。化け物だ、これは。その音程の安定具合はなんだ、音色のバリエーションの多さはなんだ、どうやったらそんなに鋭く高速なスタッカートが出せるんだ。
アンコールもあった。オーケストラと一緒に「ホラ・スタッカート」。もとはヴァイオリン向けで、その名のとおり、急速なスタッカートが連続する技巧曲なのだが、それをトランペットで軽々とやってみせる。なんだかもう、聴いていて笑えてきた。
ドヴォルザークは、嬉しいことに第7番。8番や9番に較べて実演機会が少ないので、ライブでは初めて聴く。フルシャさんは、響きを理知的に整理しつつも、音楽が行儀よくなりすぎることもない、そのバランスが非常にいい。ただならぬ才気を感じさせる指揮者だ。
[9月23日 オーケストラ・アンサンブル金沢 大阪定期公演]- グノー 小交響曲
- モーツァルト ピアノ協奏曲第23番 (独奏:コルネリア・ヘルマン)
- モーツァルト 交響曲第41番
大阪定期公演を聴くのは5年連続かな。指揮は、このオーケストラの音楽監督、井上道義さん。
グノーは、9つの管楽器だけの作品。珍しい作品のためか、楽章間で聴衆が拍手してしまったのだが、すると、なぜかそこから指揮者、井上さんのおしゃべりが始まってしまった。
「いやぁ、実は、楽屋で楽団員と賭けをしてたんですよ、今日は楽章の間に拍手があるだろうか、って。」
楽団員は、シンフォニーホールのお客さんは「いい客」だから、拍手はしないだろうといい、井上さんは、「いい客だからこそ」拍手するだろうって賭けたんですってさ。まあ、本当かどうかよくわかんないけど…。
その後は、楽章が終わるごとに聴衆は拍手し、そこから井上さんの短いおしゃべり(曲の解説など)が始まるという不思議な展開に。
コンチェルトの独奏をつとめたヘルマンさんを聴くのは、これで2回目。前回聴いたときは、アナログな揺れのほとんどない、非常に現代的な感触のピアノを弾くひとだという印象を抱いた。今回もやはりそう感じたが、その「感触」が彼女のピアノの魅力としてより定着してきているように聴こえたのが嬉しい。取りようによっては結構無機的な演奏なんだが、それが一種のクールビューティーとでもいうか、独特の乾いた美しさをまとっている。
ジュピター交響曲は、この楽団のただならぬ合奏力をまじまじと感じさせる、圧巻の演奏。部分部分の驚異的な精密さと、音楽全体の流れのよさ、どれをとっても、どこをとってもすごい完成度。途中から、「極東ニッポンの、しかも東京や大阪でもないところのオーケストラが、こんなすごい『モーツァルト』を演奏できるなんて、これは、世界的に(というかヨーロッパ音楽史的に)見たら、とんでもないことがおこっているのではないか?」とまじめに考えてしまった。
アンコールは、メンデルスゾーンの「スケルツォ」。井上さん曰く、「あんまり演奏されない曲です。『真夏の夜の夢』の『スケルツォ』じゃありませんよ」。確かに、初めて聴く曲だった。華やかで、可愛らしい小品。オーケストラ、やっぱりとびっきり上手いなぁ。そして井上さん、面白いなぁ。
[10月12日 イ・ムジチ合奏団 来日公演]- レスピーギ リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲
- プッチーニ 菊の花
- ロータ 弦楽のための協奏曲
- ヴィヴァルディ 協奏曲「四季」
イタリアの老舗室内楽団、イ・ムジチ合奏団は数年に一度は来日しているが、聴きに行くのははじめて。ヴィヴァルディの「四季」の演奏を看板としているのだが、個人的に、バロック音楽には興味が薄いので…。今回足を運ぶ気になったのも、前半の3つが、とっても好きな曲ばかりだったから。この3曲、ヴィヴァルディの作品から100年以上後につくられたものばかり。実は、イ・ムジチ自身も本当はこんな曲がやりたいのか?
演奏は、ひとことでいえば、自由闊達。ギチギチと縦の線をあわせるわけではなく、各々の奏者はのびのびと歌っている。しかし、同時に阿吽の呼吸で演奏者の心は柔らかにつながっており、結果的に全体としてちゃんと「合っている」。
レスピーギ、やっぱりいいなぁ。オーケストラの扱いにかけては超一流の腕を持ちながら、日頃はそのテクニックを悪趣味なまでにギンギンギラギラした作品を生み出すことにばかり使っていた作曲家が、「たまには真面目なものも書いてみるか」と筆を執った作品、という印象。特に第3曲の「シチリエンヌ」、静謐な美しさに心洗われる。
続くプッチーニのスウィートなリリスズムにもしびれたし、ロータの現代的な風味が効いた艶っぽい美しさも堪能できた。
ヴィヴァルディに関しては、独奏者(アントニオ・サルヴァトーレ)が随所で即興的な装飾音を入れるのにちょっとびっくり。弾き崩しも結構なもので、音の長さを変えたり、ポルタメント(音のずりあげ、ずりさげ)したりということも多数。ただ、そのように聴き慣れない部分を有しながらも、最近の「四季」の演奏で流行りの、キンキンと尖ったアヴァンギャルドな演奏にいくのではなく、あくまで柔らかく、丸みを帯びた音楽なのが、この合奏団の人気の所以か。
アンコールはたっぷり4曲。2曲目に演奏されたのは、なんと「赤とんぼ」。チェロで朗々と歌われる懐かしい旋律に、「あざといなー」と思いつつも、うるうる来てしまう。音楽というものの原点についてしみじみ考えてしまった。
ちなみに他は、ヴィヴァルディのシンフォニア(ト長調)と、ロッシーニのボレロ、ヴィヴァルディの弦楽のための協奏曲。ロッシーニでの活き活きとした演奏もよかった。やはり、ロッシーニやプッチーニは、イタリア人にとっての「赤とんぼ」なのか?
12 October
2009
お久しぶりなメンバーと…
1ヶ月ほどまえに、大学の後輩の“えっちゃん”(♂)からメールを貰った。10月12日に関西に遊びに行くんですけど、一緒に食事でもどうでしょう、と。
もちろん「こちらこそ、ぜひ」と返したんだが、ついでだから、もうひとり久しぶりな人間を誘ってみようと思って、BambooHouse氏に声をかけてみた。忙しそうなので振られるかなと覚悟していたんだが、「えっちゃんが来るなら行く」ということで、なんだかレアなトリオが完成した。集まった場所は、私がしょっちゅう行っている梅田のイタリアン・レストラン。
いやぁ、楽しかったよ、おしゃべりが。みんな30歳を超えて、やっぱり、人生の後半の歩み方について真剣に考えちゃうんだよな、ボクだけじゃなかったんだ、ってんで、なんだか勇気が出た。こういう話は、なかなか職場の人間とはできないので貴重(いや、A井さんとかM本さんとかY田さんとは遠慮なくするんだが…)。また、BambooHouse氏に至っては、すでに思い切った舵の切り方を今年度から断行していたりするわけで、すごく刺激になった。彼の姿をみて、「自分もがんばろう」なんて考えたの、長い付き合いのなかで初めてかもしんない?!
同業他社の“えっちゃん”といろいろ話せたのも、嬉しかった。それぞれが、仕事について、職場環境について考えていることをあれこれと話す中で、自分の今の立場を確認したり、考え直したり、ってことを、とっても楽しみながらできたんだ。ボクひとりが一方的に楽しんでたんだとしたら御免なさいね。
おふたりさま、誘ってくれて、誘いに乗ってくれて、ありがとうございました。我らまだまだ30代前半、これからひとやまもふたやまもあるでしょうが、それぞれのペースでがんばりましょー。
貰ってやってください 2009
はい、秋恒例のやつです。不要CD排出企画。全集を買ったことなどで不要になったCDを希望者に差し上げます。参加資格はいつものように、今後1年以内に本人、配偶者、親友、恋人等が私と直接会う予定がある方限定でよろしく。
ちなみに、今年は諸般の事情により、顔を出すのは11月22日の「さとのや友の会」のみです。
最近は、メジャー曲の同曲異演聴き較べのフェーズが落ち着き、マイナー曲漁りの方に入り込みつつあるので、下記リストに昨年からの増加分はあまりないです。ガーシュウィンとグリーグくらいか。ただし、グリーグの抒情小曲集は、11月20日に発売が予定されている別編集版(予約済み)が予定通り発売されれば、という条件付になりますんで、そこんとこよろしく。
- ガーシュウィン 「ラプソディー・イン・ブルー」・「アイ・ガット・リズム変奏曲」他 (ピアノ:ファジル・サイ クルト・マズア指揮 ニューヨーク・フィル)
- グリーグ 「抒情小曲集」全集(3枚組) (ピアノ:アルド・チッコリーニ)
- ベートーヴェン 交響曲第7番・ハイドン 交響曲第104番「ロンドン」 (カラヤン指揮 ウィーン・フィル)
- バッハ 「イタリア協奏曲」・「2声のインベンション」・「イギリス組曲」第2番・「平均律クラヴィーア」より抜粋・「フランス組曲」第5番・「パルティータ」第4番 (ピアノ:シフ)
- ドビュッシー 「夜想曲」・「海」・「牧神の午後への前奏曲」・「小組曲」 (マルティノン指揮 フランス国立放送管弦楽団)
- ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第1番 第2番 (ピアノ:グルダ シュタイン指揮 ウィーン・フィル)
- ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第3番 第4番 (ピアノ:グルダ シュタイン指揮 ウィーン・フィル)
- モーツァルト ピアノ協奏曲 第20番 第27番 (ピアノ:カーゾン ブリテン指揮 イギリス室内管)
- モーツァルト ピアノ協奏曲 第20番 第21番 第22番 第23番 (バレンボイム & ベルリン・フィル)
- モーツァルト ピアノ協奏曲 第24番 第25番 第26番 第27番 (バレンボイム & ベルリン・フィル)
- モーツァルト ディヴェルティメント第17番 (カラヤン指揮 ベルリン・フィル)
- モーツァルト ピアノ協奏曲 第21番 第23番 (ピアノ:グルダ(21)・カザドシュ(23))
中古屋に数十円で買われて棚で埃をかぶるよりは、直接「聴きたい」といってくれる人のもとに行くほうがCD製作者も演奏家も幸せでしょう。ご遠慮なくどうぞ。希望表明は、直接メール、またはコメント欄で。(4年連続のコピペ)
22 September
2009
04 September
2009
大阪クラシック 第85公演
今年もやってまいりました、「大阪クラシック」。ここ1週間、御堂筋周辺は音楽の都に。なんと今年は怒涛の全100公演とのこと。4年で驚異的な成長。
私が今日聴きに行ったのは、第85公演(この公演で、「大阪クラシック」の総動員が4万人を超えたのだそうな)。シンフォニーホールにおける、室内楽団編成のコンサートで、演目はバロック音楽が中心。大阪フィルの音楽監督、大植英次さんがヴィヴァルディとバッハでチェンバロを弾く。各協奏曲での独奏者は、みんな大阪フィルのメンバー。
・ ヴィヴァルディ ピッコロ協奏曲 (独奏:井上登紀)
・ プラウ テューバ協奏曲 (独奏:川浪浩一)
・ バッハ ブランデンブルク協奏曲 第2番
ピッコロ協奏曲の独奏は、すばしっこく小鳥が鳴くような楽しさ、爽やかさが素敵。瞬発力のいい独奏者の演奏に拍手。
テューバ協奏曲は、ヴィヴァルディとうってかわった、現代的な響きが面白い。軽快に歌う弦楽オーケストラのなかにひとり、おっとり、のっそりとしたチューバが闖入し、一生懸命に弦と張り合おうとしている様が愉快だ。「あー、もー、そういう慣れないことするから~」と、微笑みながら聴くかんじ。なんか、エッセンシャルのシャンプーのCMで、当世の人気アイドル(中川翔子とかリア・ディゾンとか皆藤愛子とか…)に囲まれて出てる南キャンのしずちゃんを見るような気分だったよ。
いかにも気心知れた仲間どうし、といったいい意味でのリラックス感がただようブランデンブルク協奏曲も素敵だった。みんな伸び伸びと演奏しているんだけど、合奏には得も言われぬ一体感がある。いつも一緒に演奏しているメンバーだからこそ出せる雰囲気なんだろうな。
アンコールは、ブランデンブルクの終曲「アレグロ」を再度演奏…と思ったら、開始数十秒後にヘロヘロっと演奏中断。なんだかコンマスの長原さんが、ソロをはじめられずワタワタしている。どうしたの?と舞台上のみんなが長原さんの方をのぞきこんだところ、
「すみません、会場のみなさんの熱気のせいで、弦が緩んでしまいました!(冒頭の難しいソロをするピッコロトランペットに)ごめんねー!大変なのに!」
気を取り直して、頭からもう一回。
うむ、そういえば数年前の「大阪クラシック」でも、アンコール途中でトライアングルの持ち手がはずれるという(他では見たことない)アクシデントがあったよなぁ。なにか魔物が棲んでいるのか?
24 August
2009
7月後半から8月前半のコンサート行脚日誌
とりあえず、元気にはしている。前の更新で書いた「地獄絵図」の翌日には、あいもかわらずコンサートに行くくらいには。
また、日誌書くのをさぼっているので、まとめて更新。
[7月29日:大阪フィルハーモニー管弦楽団 第430回定期演奏会]
- パガニーニ「ヴァイオリン協奏曲第1番」 (独奏:クリストフ・バラーティ)
- サン=サーンス「交響曲第3番『オルガン付』 (独奏:室住素子)
指揮は、音楽監督の大植英次さん。パガニーニでは、独奏者の余裕のテクニックが冴えに冴える。技巧の必死さが前に出ないので、純粋に「あー、結構美しいメロディーをパガニーニは書いてたんだ」と気づけたりするのが楽しい。そして、技巧もさることながら、楽器が発する澄み切った明るい音色がものすごく魅力的。後で調べてみたら、ストラディヴァリウスだったらしい。なんとなく、グァルネリなのかなと思ったんだが。
アンコールでは、バッハの無伴奏が演奏された。若さが出て、ちょっと拙速で深みにかける感は否めなかったが、よくまわる左手と美しい音色は特筆もの。今後の活躍が楽しみな存在。
「オルガン付き」は、クラシック音楽を聴き始めた頃にCDで何度も聴いていたお気に入りの曲だが、ライブで聴くのは初めてだ。大植さんは、この曲の持つ独特の雰囲気、すなわち、ドイツの交響曲の重厚な響きとも違うし、かといって同国同時代のドビュッシーが描いたような浮遊感のある響きとも違う、不思議な味わいを存分に引き出していた。深遠な美しさに満ちた第1楽章後半は聴いていて心に沁みたし、下手に盛り上げると唐突過ぎて違和感をかんじさせる2楽章以降も、中身のある盛り上がりで、なるほど、と思わせる説得力があった。地味だけど、サン=サーンスって作曲家には得難い作品が多いよなあ、とつくづく感じ入った。
[8月5日:大阪新音フロイデ合唱団「荘厳ミサ」]フロイデ合唱団が、ベートーヴェンの大曲「荘厳ミサ」を取り上げるというので聴きにいった。オーケストラは、下野竜也さん指揮の大阪フィルハーモニー交響楽団。
下野さんはオーケストラから厚みのあるしっかりとした響きを引き出すのを得意とする指揮者。しかも、そのバリエーションが多彩で、曲にぴったりとあったサウンドを選び出す技術が抜きん出ている。今回も、温もりがあり、重みもあるが柔らかさもある、魅力的なサウンドを作り出すことで、巨大な音楽を散漫とさせず、しっかりとまとめていたのが印象的。
合唱団は、やや男女の人数比がアンバランスで女声が勝ち気味だったため、場面によっては、音楽の立体感が乏しくなるところがなきにしもあらずだったが、些事かな。団員全員の積極性が産み出すスケールの大きさは長丁場でも最後まで衰えることなく、聴いていてとても気持ちがよかった。
「荘厳ミサ」を、あんなに短く感じたのは初めてだと思う。オーケストラと合唱団が上手くかみ合って大きな音楽が出来上がっていくのを目の当たりにしてわくわくした。
[8月15日:関西フィルハーモニー管弦楽団 Meet the Classic vol.19]- アンダーソン 「舞踏会の美女」
- 冨田勲 交響詩「新・ジャングル大帝」
- プロコフィエフ バレエ組曲「ロメオとジュリエット」より
関西フィルの美点が生きた、とても素敵な演奏会だった。指揮は、主席指揮者の藤岡幸夫さん。
冒頭のアンダーソンは、客席の拍手が終わらないうちに、藤岡さんが指揮棒を勢い良く振り下ろして開始。びっくりするくらい、ものすごく速いテンポだったのだが、関西フィルらしい、太くて元気なサウンドから立ち上がる生命感が、アンダーソンの屈託のないメロディを活き活きと弾ませて、聴く者すべてを笑顔に変えてしまう魅惑の音楽になっている。こりゃ、楽しい音楽界になるぞ、という予感。
そして、なんといっても今回の目玉は、交響詩「ジャングル大帝」の公開初演(レコード向けに録音されたことは2度あるのだが、コンサートで取り上げられるのは初らしい)。もちろん元ネタは説明不要の手塚治虫「ジャングル大帝」。音楽は、ジャングル大帝のストーリーの朗読と並行して進められる。すなわち、プロコフィエフの「ピーターと狼」のフォーマットを踏襲している。
今回演奏されたのは、秋田書店版の漫画本で言えば、序章と第1章、レオの父親であるパンジャがハンターに撃たれる場面から、動物園に売るため船で連れて行かれそうになったレオが海に飛び込んで逃げ出し、アフリカに泳いで戻るまで。(ちなみに、朗読は関西テレビのアナウンサー、杉本なつみさん。まさかのなっつみー登場にちょっとびっくり)
音楽の元になっているのは、アニメ版のために作られたもので、作曲者の冨田勲さん自身がストーリーにあわせて再構成している。
雄大なオープニング音楽にはじまる壮大な音絵巻。堂々たるパンジャのテーマ、優しさに満ちたエライザ(レオの母)のテーマ、鮮やかな場面描写、ユーモラスに表現される様々な登場人物、なにもかもに心が躍らされる。なんと楽しい音楽だ。そして、なんとバイタリティのある素晴らしい演奏。
演奏会後半は、「ロメオとジュリエット」。藤岡さん曰く、「前半とうってかわって、いかにも『クラシック音楽』という作品を」とのことだが、そうは言っても、ガチガチの構成に基づいた交響作品というわけではなく、印象的なメロディに溢れたバレエ音楽。前半に繰り広げられた世界から、無理なくはいっていける。
ここでも、関西フィルは、力強く健康的な音で、プロコフィエフの卓越した管弦楽をカラフルに、マッシヴに、そして薫り高く歌い上げた。ああ、いい演奏だなあ、と心の底から感じた。
アンコールは、ビゼーの「アルルの女」から「アダージェット」。とろけるような弦楽の響きに酔って、楽しい一夜はおしまい。大満足。
#次はぜひ「交響詩『ウルトラセブン』」を、って言っても、無理ですよねぇ…。なんだかコンサートの趣旨もかわっちゃうしなあ。